【すごくすごく悔しかったできごと from Bangladesh】
日本大使館を通して募集がかかってる、
アジアと日本の学生が参加する交流プログラムを発見。
「これ、挑戦してみたい!」
という学生がいたので、まずは条件でもあるパスポートを作ることに。
でも父親も母親もいなくて、自分の誕生日も定かではないような子がパスポート作るって
大変なんてもんじゃない。
書類も大変。
でもそれよりも・・・
パスポートオフィスのHPによると、発行に際して普通にかかるお金が3000タカ(約3800円)。
急ぎだと6000タカ。
一般的なバングラ人にとって、決して安くない金額。
でも、実際窓口に出向くと、請求されたのは上乗せ5000タカ。
そう、これがワイロ。
日常にワイロがはびこるこの国。
「どうしてもそんなに払えない。正規の6000タカだって精いっぱいなんだ。」
高校生の彼が必死に説明しても窓口の男の人は「じゃあ無理無理」と。
こうやって、パスポートひとり作るたびに
ワイロの5000タカが自分のポッケに入るんだね、この人は。
信じられなかった。
日常がワイロであふれている。
政治家も、民間企業も、市役所も、ワイロワイロワイロ。
日本にワイロがないわけじゃない。
けどこうやって、市民の生活レベルまではワイロに埋もれていないってことに改めて気づく。
どこからクリアになってくんだろうこの国は。
今の現状は変わるのだろうか。
誰が声をあげたら変わるのか全然分からない。
せっかく、日本政府の企画だから、
高い参加費や渡航費が払えない学生たちも参加できるチャンス!って思ったのに、
応募にも至ってない今バングラのワイロのせいで可能性が遠のく。
悔しかったなあ。
でも、わたし以上に本人は悔しかっただろうなって。
どこにもぶつけられない、訴えられないこの理不尽さ。
こういう、目にみえない何かと戦うのね。
理不尽でも誰も訴えなくて、訴えても仕方がないと誰もが思っている何かと。
マイケル・サンデルの『それをお金で買いますか?』
をずっと前に読んだときこんなフレーズがあった
「市場は道徳をときに締め出すことがある お金で買えないものはあるか。」
例えば、
5時間並んで待って正規の500円のバスチケットを買おうとする人よりも、
いきなり横入りして3000円ぱって出した人にチケットが渡ったりするんだ。
この国は。
病院の診察を3時間待ってる高熱の赤ちゃんより、
ワイロを受付で出したおじさんのほうが早く順番が回ってきたりするんだ。
お金の持つ力はもちろん日本でも強い。
ないよりはあったほうがいいに決まってる。
けど、日本でお金はこういう強さはもってない。
お金で買えないもの、道徳とか倫理とか、そういったものがちゃんと認識されているから。
金持ちだって貧乏だって、病院で診察を待つ時間は同じだもん。
・・・でも、あきらめない。
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