【いま読んでる本】
「開発援助か社会運動か」
定松栄一
援助の世界では、実際にどんな活動をやるかは、
援助を受ける側ではなく行う側が決めることが多い。
とくに、緊急救援が専門の赤十字社は「援助する側が決めた計画に従って、
できるだけ速やかに救援物資を現地に送って被災者に配り、
終わったらできるだけ素早く引き上げる」という目的のためにシステム全体が構築されていた。
自然災害や武力紛争など、
生命を救うために迅速な対応が必要とされる緊急救援においては、
こうしたトップダウンの意思決定もやむを得ない面がある。
しかし、その仕組みがそのまま長期的な開発協力にも当てはめられていた。
だから「なにをやるかは住民が決めるまでわからないのだから、
開発協力ではまず現地に行って、
住民の話を聞くことから始めるべきだ」
という私の考え方とは相容れないことが多い……
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