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"Life is still not ours -a story of Chittagong Hill Tracts"
2012年にリリースされたチッタゴン丘陵問題のドキュメンタリー映画。
もっと、勉強しなきゃ。
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Lifeには、生命・人生という意味のほか、命のようにとても大切なもの、という意味もあります。
先祖代々暮らしてきた大切なこの地は、まだ私たちの手に取り戻せていない。
だから私たちも、本当の生を全うできていない・・・。
タイトルには、そんな思いが込められているように思います。
このタイトルはまた、
"Life is not ours: Land and Human Rights in the Chittagong Hill Tracts"という
チッタゴン丘陵委員会の報告書にちなんでつけられています。
報告書は、チッタゴン丘陵で起きている人権侵害と土地問題について、
4回にわたって出されています。
報告書が出たのは、1991年から2000年にかけて。
映画が出たのが、2012年。
報告書から10年以上が経っているのに、
「まだ」チッタゴン丘陵はジュマの手に取り戻せていない、という意味も込められているのです。
映画監督は、Arnab Dewan氏。
若いチャクマ人の男性です。
3月の出張の際、監督にお会いして色々とお話をうかがってきました。
チッタゴン丘陵のランガマティに生まれ、
大人になってからは海外で教育を受け仕事をして、
チッタゴン問題を国際的な視点から見てきました。
「チッタゴンで起こっていることを知ってもらうためには、
映画が一番の方法だと思いました。
私はこの問題について書かれた本をたくさん読みましたが、
本を読んで理解するには時間がかかります。
チッタゴン丘陵問題は、過去に遡る根の深い問題です。
だから私は、この問題を若い人たちに知ってほしいのです。
ベンガル人とジュマとの対立、利害関係、偏見、
そういうものに染まっていないがゆえに中立の、若い人たちに。」
映像がとにかく美しい映画です。
様々な人たちのインタビューと、図やイメージを多用した歴史的経緯の解説とが、
経糸と横糸のようにストーリーを紡いでいきます。
随所に織り込まれる、緑深いチッタゴン丘陵の風景。
そしてジュマの人々のどこか憂いのある笑顔。
映像が美しければ美しいほど、胸を締め付けられるような思いがしました。
(ジュマネットさんのブログより。)
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